我が国で量産された国産顕微鏡第1号は、1907年(明治40年)に製作が開始された「田中式顕微鏡」です。田中式顕微鏡はドイツのライツ顕微鏡をモデルにして開発されたもので、当時としては大変よくできていて、多くの学者から絶賛されました。惜しいことに、1923年に起きた関東大震災で打撃を受け、生産中止になりました。 現存する田中式顕微鏡は日本全体でわずかに10台程度であり、極めて貴重です(博物館展示級ですが、全国の博物館で田中式顕微鏡を所有する館はゼロ)。田中式顕微鏡は「分析機器・科学機器遺産」として認定され、「産業技術史資料データベース」にも登録されています。 所有が判明しているものは、すべて個人所蔵です。今回出品する「田中式顕微鏡NO.193」は初期の田中式顕微鏡です。原型はライツⅤ型顕微鏡で、まさにⅤ型のコピー製品のようです。 中古品なので、汚れ、傷等は見られます。対物レンズは他社製品、収納箱は代用品です。プレパラートを鏡検しましたが、おどろくほど良く見えます。初の国産顕微鏡としてこれから益々価値が高まります(価格が上がるでしょう)。参考文献:日本顕微鏡工業会「顕微鏡の歴史」https://microscope.jp/history/07-2.html
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商品の状態 | 傷や汚れあり |